「寺」が付く地名のキリスト教会はどんな名前を名乗っているか
吉祥寺、高円寺、祐天寺。
大阪の天王寺。
日本にはいろいろな「寺」がつく地名がある。
もちろん由来は、その場所にあるお寺の名前である。
駅の名前にもなるし、国分寺市のように自治体の名前にもなる。
でも、よくよく考えてみると、お寺の名前ということは、仏教に由来する名前だということである。
それじゃあ、その土地にある他の宗教、たとえばキリスト教の教会はどんな名前を名乗っているのだろうか?
寺のつく地名にあるキリスト教会はどんな名を名乗っているのか
というわけで、簡単に調べてみる。
幸い、以下のページ、『寺町』地名コレクションが、寺のつく地名をまとめている。
このページを参考にして、寺がつく地名の教会を探してみよう。
そのまま地名を名乗るタイプ
まず、そのまま地名をキリスト教会が名乗っているタイプ。
例としては、東京都国分寺市がある。
「日本基督教団国分寺教会」と「国分寺バプテスト教会」があるようだ。
他にも、
「カトリック善通寺教会」「日本基督教団善通寺教会」「日本キリスト改革派善通寺教会」「善通寺バプテスト教会」など
東京都杉並区高円寺
「カトリック高円寺教会」「日本基督教団高円寺教会」など
東京都武蔵野市吉祥寺
「カトリック吉祥寺教会」「日本基督教団吉祥寺教会」など
有名な地名を適当に調べたところ、そのまま地名を使った例として以上のようなものが見つかった。
同様の例でこれはすごいと思ったのが以下の例である。
「カトリック観音寺教会」「日本基督教団観音寺教会」
「カトリック」「観音」「寺」「教会」と、キリスト教:仏教の比率が2:2であり、日本語に詳しくない外国人が見たら、キリスト教なのか仏教なのかわけがわからなくなるのではないか。
(なお、観音寺市の読み方は「かんおんじし」である)
一般的な地名になった場合はそのまま使うのでは
おそらく、上記のような例は、寺の名前が一般的な地名に変化したのでそのまま教会の名前にも使われるようになったのだろう。
実際、たとえば高円寺にはその名も「高円寺」というお寺が現存するが、高円寺に遊びに行く人が、お寺の存在を実感することは少ないのでは。
地名を名乗っていないタイプ
いっぽう、それなりに有名な地名でも、その名を名乗るキリスト教会がない地名もあった。
東横線の「祐天寺」。
奈良の「大和西大寺」。
結局のところ、これらは地名が指し示す範囲が狭いことが理由なのかもしれない。
上記の、寺がつく地名を名乗る例は、どれもそれなりにメジャーかつ広い範囲を示す地名である。
吉祥寺や高円寺は自治体名ではないが、比較的、全国に知られている地名だといえる。
いっぽうで、都外の人にとって、祐天寺や泉岳寺と言われてもどこかわからないことが多いのではないか。
仏教以外だとどうか
さて、それでは仏教以外の地名だとどうなるのだろうか?
日本には、仏教以外にも宗教から名前を取った場所がある。
天理教の聖地である。
そもそも、天理市街地には教会がない。
一応天理市内には福音派のキリスト教会自体はあるようだが、明らかに天理市中心部から離れているし、「奈良」ライフソングチャーチと、天理ではなく奈良を名乗っている。
たまたま天理市内になったというだけなのだろう。
天理市といえば広く知られた宗教都市なので、まあ、ないのは当然だろう。
金光教に由来する地名である。
やはりというか、金光駅の近くには、当然だが金光教の教会しかなかった。
もし仮に「カトリック天理教会」とか「日本基督教団金光教会」とかがあったら、あまりにもネーミングがカオスすぎて面白いのではないかと思って探してみたが、当然というか、他宗教の宗教都市にキリスト教の教会は存在しないのだった。
宗教ネタでした
日本では政治と野球と並んでネタにしてはいけない宗教をネタにした記事なのでした。
オチはないです。