2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

銀座ニコン 古橋宏之 / 資生堂 飯島桃代

移動の合間、銀座で二つの展覧会を見てきた。銀座ニコンサロン水を呼ぶ 古橋宏之写真展多摩川にて撮影したという写真展。河川敷の藪を撮る。藪を撮るというのは意味付けが伴わないと空虚になりがちだが、ステートメントを読む限り作家の世界観にうまく落とし…

アドラー心理学 人はよいことしかしない

アドラーの名前は少し前に知ったのだが、概説書を読み、この思考方法は私の心理を落ち着ける手段になると感じたので、メモの意味も含めその一部について書く。アドラーの言ったのは「人はよいことしかしない」ということである。といっても、所謂「善」しか…

遠藤周作 「イエスの生涯」

キリスト教に触れるようになって、遠藤周作の著作をよく読むようになった。好きな作家の名前を問われたら、いまならば遠藤周作と村上春樹の二人を挙げることになるだろう、そのくらいに読んで味わっていると思える。文体もおそらくは、自分に合っているのだ…

2015年2月三週 新宿〜四谷 写真展

少し前までは写真ギャラリーを頻繁に回っていたが、最近ご無沙汰だった。久しぶりに新宿から四谷にかけて回ることができたので感想を書く。新宿ニコンサロンyuiga写真展 傾がずの原藪写真というジャンルを耳にしたことがある。いわば流行のひとつである。現…

山本譲司 「獄窓記」

ふと、本棚にあった本書を手に取ったら、二時間ほどで一気に読んでしまった。国会議員であった山本譲司の獄中記で、言わずと知れた本である。賞を取り、ドラマ化もされた。初めて読んだが、本書の影響で累犯障害者などの問題がそれなりに知られるようになっ…

ハウス加賀谷 「統合失調症がやってきた」

ボキャブラ天国で一世を風靡した、ハウス加賀谷の自伝である。お笑いにはあまり興味がなく、10台の頃に笑う犬も見ていなかったし、細かすぎて伝わらないモノマネをネットで知ったのもかなり遅い自分でも、当時彼が残した強烈な印象は覚えている。負の思考と…

小林紀晴 「写真学生」

少し前まで写真学生だった。結局いまはほとんど写真を撮らなくなってしまったのだが、写真が生活の中心だった時期が確かにあった。いまどきシャッター速度と絞りとピントを手作業で合わせ、暗室の赤いセーフライトの下で印画紙に焼き付けていた。ただ、その…