書籍

杉森久英 「天才と狂人の間 島田清次郎の生涯」再読

杉森久英「天才と狂人の間 島田清次郎の生涯」。 天才と狂人の間―島田清次郎の生涯 (河出文庫) 作者: 杉森久英 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 1994/02 メディア: 文庫 購入: 1人 この商品を含むブログ (6件) を見る 本作は1962年の直木賞を受賞した…

戸田ツトム 『陰影論』を読んだ(否定的に。)

2012年、青土社刊の一冊。 デザイン論というかエッセイなのだが……。 内容は一貫しているし、文章としてもよいが、自分には極端に合わなかった。 劣等感からの感想かもしれないが、「できすぎる人」の言葉にしか聞こえないのだ。 この世代の人全般に、最近私…

西村賢太 『寒灯・腐泥の果実』

二ヶ月ほど前に「苦役列車」の映画版を見たことがあった。 劇中で描かれたものと近い労働が身近にあったので、憂鬱になりつつ共感もしていた。 ロジスティクスという文字は、いまでも深いトラウマである。 苦役列車への共感は、生きていくための金銭を得られ…

美術出版社の「仏像ガイド」(1959年)

古書の整理をしていて、一度は処分しようとした山の中から、一冊の本を救出した。 「仏像ガイド」。 美術出版社編、刊行。昭和34年初版。 処分するのをやめたのは、あらかたの仏像一体一体について概略と写真が併記されていて、50年前の本とはいえ、仏像鑑賞…