今日、感電で死にかけたらしい(電柱の感電事故、ヒヤリハット事例)

このblogのタイトルが山海修繕日記というのは、田舎の山にも海にも近い場所で施設の補修の仕事をすることからきているのだが、

今日その仕事で死にかけた、らしい。

 

なにがあったかといえば、

 

今日は昼間、山の斜面の草刈りをしていた。

草刈りをしていた場所の近くには、鋼管を組み立てた電柱があった。

斜面なので身体を支えるために電柱に触ったら、ビリっとくる。

近くにある建物の金属の部分を触っても微妙にビリビリする。

これは漏電だ。

 

すぐに電力会社に連絡した。小一時間ほどで対応のスタッフがきてくれた。

 

電力会社が来るまでの間、電柱から離れた場所の草刈りをしていたのだが、地面に触ると、地面も微妙にビリビリしていた。

 

電力会社の方にみてもらったところ、触った電柱は問題がなかったが、近くの電柱で電線に穴が開いていた。

木の枝が伸びて擦れていたのが原因らしい。

 

話によると、電線に穴が開いたことで、電柱と電柱を結ぶ(本来は電気が流れない)ワイヤーに電気が流れ、自分が手をついた電柱がたまたま鋼管でできていたものだったことから、そこまで漏電が伝わってしまった、ということだ。

 

電柱は普通コンクリートでできているが、今回の場所は山の中でコンクリート電柱の搬入が難しかったため、鋼管を継いで組み立てる電柱を立てたらしい。

 

電力会社の方が帰り際に「お兄さん、怪我はなかったですか?」と聞いてきたのだが、単に少しビリビリしただけだったので、とくに怪我はなかった、と伝えた。

 

しかし。

 

あとで上司から、危うく死ぬところだったという事実を耳にしたのだった。

 

そのとき、自分は手のひらで電柱に触れていた。

靴は安全靴で、靴のゴムには絶縁性があった。

 

しかし、もし触ったときに座っていたら、服の生地を超えて地面に電気が流れてしまい、命を落とす可能性があったらしいのだ。

 

有名な話だが、人間の心臓は電気のアンペア数が高い(電流が強い)と不整脈を起こして簡単に止まる。

今回は手にしか電気が流れなかったので大丈夫だったが、もし手からお尻に電気が流れていたら、電気が心臓を通るので、心臓が止まる可能性があった。

 

手で触ったとき、ラバーで覆われた軍手をしていた。

草刈りの泥で手が濡れていたので抵抗値が下がっていたとはいえ、ラバー軍手越しにビリビリしたのだから並みの強さではないだろう。

 

危うく命拾いした。

 

ようするにわかりやすくヒヤリハット事例なわけだが、読めばわかるとおりうちの会社には一切落ち度がなく、電力会社側の施設不具合が原因。

別になんともなかったので怒ったりしていないが、事故は起きるときは起きるのだなあ、と思った。

 

 

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