ゼロの使い魔の音楽を聞いたら昔を思い出して泣きたくなった話
夜眠れなくてスマホを開いていたら、なぜかYouTubeで、10年近く前に流行したアニメ、ゼロの使い魔関係の楽曲を流していた。
そうしたら、泣きたくなった、という話。
ゼロの使い魔は2004年から刊行されたライトノベルで、2006〜2008年と2012年にアニメ化されている。
涼宮ハルヒが大ヒットした直後に、アニメファンの層の多くを取り込んで、それなりにヒットした作品である。
ライトノベルブームの一翼を担ったともいえる。
作者のヤマグチノボルは、2000年前後にテキストサイトで有名になったアダルトゲームのシナリオライター出身なのだが、残念ながら2013年に膵臓がんでこの世を去っている。
単行本はそのため中断し、未完になると思われていたが、作者の残したプロットをもとに最終2巻の刊行が続けられている。
上に貼った曲は、2007年に放映された2期、ゼロの使い魔 双月の騎士のOPのカップリング曲で、確かPS2用のゲームソフトのOPとして使用されたのではと思う。
このLOVEイマジネーションという曲、知名度がとても低い曲なのだが、なにか心に響くものがあり、昔ゼロの使い魔にハマっていた頃、つまり大学生の頃には何度も繰り返し流し、カラオケでも何度も歌った。
CDを買い、当時趣味だった自作スピーカーで高音質で流したりもした。
だが、存在自体、しばらく忘れていた。
その曲を何年ぶりかに耳にして、衝撃というか悲しさというか、辛さというか、なぞの感情を受けたので、寝なくてはいけない時間に勢いで文章を綴っている。
なにがというと、今とは違う状態だった頃の自分を思い出してのことである。
上に貼った動画の投稿日は2008年。
大学生の自分も、全く同じ動画を再生してこの曲を聞いたことがおそらくあるだろう。
その頃の自分。
恋愛を知らなかったし、セックスも知らなかった。
そのことにいちばん愕然とする。
気がついたら、人生の生きる目的、真っ先に脳裏に浮かぶ欲求が、彼女とか、恋愛とか、セックスとか、そういうものにすり替わってしまった。
気がついたら、趣味や好きなものを忘れてしまったのだ。
自分はこれまで意図的に趣味を捨ててきた。
オタク趣味は格好悪いから。
写真やカメラは金がかかるし自分はアーティストではないから。
でも、つくづく最近思うのは、趣味を捨てると、食欲性欲睡眠欲にしか興味がなくなるということなのだ。
ただ単にアニメを楽しんでいた2008年。
そこから遠く離れたことに、とにかく泣きそうになった。