美容室で聞いたすきばさみの話。髪の毛をすくことの意味
髪を切ってきた。
前回担当の美容師の方が異動になったそうで、担当は誰でもよいと伝えたところ店長さんにカットしてもらうことになったのだった。
それで店長さんと話した、髪の毛をすくときの話。
髪の毛をすく=量を減らす、ではない
私は昔から髪の毛が多い。
毛が太く頑丈なので、髪の毛をセットするのが難しくて困っていた。
美容室に行って1ヶ月もすればワックスをつけても意味がなくなってしまうし、伸びてくるとサイドの髪がふくらんでしまう。
だから、これまでずっと、髪の毛の量を物理的に減らしたいと思って、毛をすいて減らしてくださいと毎回美容師の方に伝えてきていた。
店長のカットは上手い
当然だが店長さんだけあってカットは非常に上手かった。
どこが違うのかというと、カットの途中でまだ最終的にセットをしたわけではないのに、ワックスをつけたときのように、すでに毛先をまとめたようになっていたのだ。
それで、店長さんだけあってすごいですね、と言ったところ、髪のすき方のメソッドについての話になったのだ。
減らすだけではセットできない
それで言われたのが、すきばさみを使う意味は単に量を減らすのではないということだった。
具体的には、毛の量を減らしつつ、毛の束を作っていくということだ。
髪の毛をすくのは束感を出しやすくするため
髪の毛の束感というのがよくわかっていなかった。
そして髪のセットが難しいのは自分がワックスをつけるのが下手だからだと思っていた。
だがどうやら、腕がよい美容師にカットしてもらえばもらうほど、髪の毛が簡単にセットできるようになれるようなのである。
毛の束を作る
髪の毛をただすいただけでは、毛先の束をつくることはできない。
前髪ぱっつんのような直線のラインで量が減るだけである。
これでは髪の毛をセットしようとしたときに、無理やりワックスやジェルで髪の毛をまとめるしかないということになる。
そこで髪の毛をすくときに、毛先に向かって徐々に髪を減らしていく。
(これが適切な説明かわからないが)イメージとしてはV字に尖るようなかたちで、1束ごとに毛の束を作っていくイメージに近いと思われる。
そうすることで、ワックスをつける前の段階である程度、髪の毛の束感が出るのだそうだ。
束感を出せるかはカットの段階で決まる
最初から髪の毛が束になっているので、ワックスをつけるのはあくまでも補助ていどの役目になるということになる。
実際、ワックスがついていなくても見栄えのする髪型になっていた。
自分の場合、少し髪が伸びるとワックスがついているのかいないのかわからない状態に簡単になってしまうのでとてもうれしいことだった。
髪の毛のセットが簡単にできるかどうかはつまり、カットの段階で大きく左右されるということのようだ。
すきばさみで束感を作る技術が高ければ、そのあと自分でセットするときに時間もかからず簡単に見栄えがするセットができる。
いっぽう、カットがいまひとつだとワックスやジェルで無理やり毛先をねじってまとめないといけないので、時間もかかるし、素人ではまともなセットができないということになる。
「毛の量を減らしたい」でOK
かといって、髪をすくことでどうしたいかまで、美容師さんに伝えなくてもよいようだ。
自分のように髪質が非常に固い人間の場合、「毛の量を減らしたい」と伝えるだけで美容師さんに意図は基本的に伝わると考えていいらしい。
あとは美容師さんの技量次第ということだ。
セルフカットでも使えるかもしれない
昔お金がなかったときに100均のすきばさみでカットしてみたことがあるのだが、それはそれはひどい髪型になった。
もちろん素人がまともなカットをすぐにできるはずはないが、もしセルフカットをするときは覚えておこうと思う。
いい美容師さんとのめぐりあいは貴重
実はこれまであまり美容師さんを指名することはなかったのだが、次はその店長さんを指名しようと思う*2。
その道の一流の職人技は、やっぱりすごい。