PLACE M 香港雨傘運動 写真展

手短にだが、既に会期の終わったPLACE Mの写真展の感想を記す。

 

香港のデモについては、日本でのうのうと暮らしていて、あまり知ることがなかった。

今年になってから、この写真展と、もうひとつERIC写真展(アツコバルー)などを見ることで、それが東アジアにとって非常に大きなトピックだと気がつかされたのである。

 

PLACE Mには土曜日に足を運んだのだが、同ギャラリーでこれまでにみたことのない混雑だった。主な客は中国人で、同時代の、進行中の政治問題なのだろう。

日本の60年代はこういう熱気だったのかと思った。

 

会場に上っていく階段には、実際の香港になぞらえた、デモへの応援メッセージを書いた付箋がびっしりと貼られていたのだった。

普段は写真展DMが置いてあるスペースもすべて。PLACE Mの全体がまるで香港を持ってきたようになっていた。

会場の熱気もあいまって、写真展としては非常に成功したといえるだろうし、意義深いものだったともいえるだろう。

 

私は10年くらい前に中国に行ったことがあるが、そのときの感想は、「若い国はいいなあ」というものだった。

それと同じことがこの香港にも言える。

上の世代との圧倒的な人口差に絶望することなく、当事者として、冷ややかになることもなく絶望することも投げやりになることもない、若者たちが、とても輝いてうらやましくみえたのだった。

本当にそれだけだ。

 

人口政策の失敗はかくも絶望的なものだとは。