考えたこと

女性の声に憧れていた頃

最近やさぐれていた。 そんな中で酒が飲みたくなり、地元のオフ会というものに参加してみたことがあった。 実家近くの飲み屋で男ばかり三人で飲み、その後カラオケに行くことになった。 ところがカラオケ館に入ったところで焦燥してしまった。 それは、歌う…

ランス・アームストロングは今でもサイクリストに影響を与え続けている

ランス・アームストロングという自転車選手がいた。 20代にして発病した癌を乗り越え、1999年から2005年にかけてツール・ド・フランス七連覇という前人未到の偉業を成し遂げた。 そしてドーピング疑惑によって全てのタイトルを剥奪される。 簡単に言うと、そ…

10代の頃に見た映画

10年ほど前の話。 私の通っていた高校では、昼休みや放課後に図書室で映画を視聴することができた。DVDの出始めの頃だったために、ソフトのほとんどはLDだったが、それなりに古典的名作を見ることができたと思う。 古典を踏まえたうえでこそ、その後の作品を…

ラブライブの楽曲を踊る若者を見て、ハルヒブームを思い出す

ラブライブがなぜ流行っているのか、いまひとつ分かっていなかった。 しかし偶然ニコニコ動画の「踊ってみた」動画を目にして、なんとなく理解できた気がする。 つまりこれは、昔のハルヒブームと同じだ。 曲はよく知らないが、動画を見ると、やっていること…

昭和60年代生まれの私がゼロ年代後半のアニメを回顧する

私が同時代のアニメを見ていたのは、2006年から2011年頃までだった。 しかし今はまったく見ていない。それは2011年くらいを境として、アニメについて自分の中で区切りがついてしまったからだと思う。 私がアニメを見ていた期間はハルヒから始まる一種のブー…

熊崎武良温という早稲田の哲学者

大学図書館で廃棄本を漁っていたら、その内の一冊に葉書が挟まっていた。 消印は昭和29年で、どうやら大学教員に卒論の指導をお願いしたものだったようだ。 宛名は熊崎武良温。 検索したところ哲学者であり、図書館を検索すると、蔵書の内に遺稿集があった。…

僕は工具が使える

私は工具が使える。 といっても、ネジが締められるとか、ラジオペンチで針金が曲げられるとか、ノコギリで木が切れるとか、そういうレベルでの話だ。 (しかもノコギリを使うと1cmくらいのズレは平気で起こる) しかし、工具が使える、たとえばネジを締めら…

無印の商品名にツッコミを入れる

先日近所の無印で買い物をしていて、気になる商品があった。 その名も、「自由に使える布」 麻平織自由に使える布/ダークグレー 90×90cm | 無印良品ネットストア 麻平織自由に使える布/ダークグレー 90×90cm | 無印良品ネットストア 余計な飾…

遠藤周作 『深い河』

完全に読書メモというか覚え書きの投稿ですが。 遠藤周作の『深い河』を読んだ。 他には以前『沈黙』を読んだだけで、そのときは単に歴史小説のように読んでいた気がする。 遠藤がカトリック作家というのは予備知識として知っていても、信仰とか神とか大きい…

涼宮ハルヒと「オカルト」の終わり

2006年にアニメになった「涼宮ハルヒの憂鬱」は、高校生~大学生の間で確かにブームになっていた。いつの間にか歴史上の作品になりつつあることが信じられないのだが、確かに時代を象徴する作品だったことに間違いはない。 その冒頭で、作品を象徴する台詞が…

知識と知恵

ありがちなことだが生きることに行き詰まっている。 そのことについて今日思ったのは、知識と知恵の違いについてのことだ。 自身は知識偏重の人間だっただろう。 外部に開かれた人間性である知恵が相対的に不足していたことで、私自身を安定させることができ…

堀田善衛 『インドで考えたこと』 ――日本人の50年

『インドで考えたこと』のハイライトは、やはり、ペルシャ語を文化を源流に持つ国の人々が、口々に詩を詠むシーンだろう。文学者たちが詩を詠み競うのだが、同じ「アジア人」であるはずの著者は輪に入ることができないのだ。 堀田善衛 『インドで考えたこと…

戦後庶民のよりどころ 強さと弱さ

戦後、日本の貧困層の思想の受け皿、よりどころ、共同体となったのは、共産党と某新興宗教だという。 なるほど、街頭のポスターの数を見れば納得のできることだと思う。 さてこの二つの団体は、支持層が似通っているのに背後にある思想の面で、真っ向から対…

自己を客観視するための宗教

自分は典型的日本人ではない。そういう自意識で生きている。 それでも、生まれたときから東京近郊にずっと住み続けるくらいには日本人がうっすら共有する自意識に支配されているわけで、宗教についての考えについて、なんとなく流されていたのだった。 なく…